用語集

用語集の目次

本サイトをご覧いただくにあたり、一部専門用語が御座いますので、用語集を作成させていただきました。以下目次をご覧ください。

死に水
ダイヤフラム
第二種圧力容器
第二種圧力容器の法定点検
ブラダー
膨張水
補給水
補給水圧力

用語の解説

用語の解説をまとめております。ご覧ください。

死に水

システムの配管及び機器設備の内部で、循環せずに滞留した状態の水を意味します。
密閉式膨張タンクや給水圧力タンクなどの場合、内部のダイやフラム、ブラダーが破損した場合、タンク内に水が滞留して死に水となります。
時間経過と共に、タンク内部の腐食や、水質の汚染が進みシステム全体に悪影響を与えます。
末期の水を意味する、「死に水を取る」で使われる死に水とは、まったく意味が違います。

ダイヤフラム

日本語で隔膜を意味します。隔膜式膨張タンクや給水圧力タンクの内部には水室と空気室が、このダイヤフラムによって分離されています。形状は臓器の一部である横隔膜をイメージするとわかりやすいかもしれません。
実際解剖学的に横隔膜はダイアフラムと呼ばれることがあります。
ダイヤフラムはゴム製であることが多く、流体の圧力を受けながら形状を変化させる為、通常の配管や機器設備などよりも劣化が起こりやすいため、定期点検や計画的な更新が必要になります。
なお、ダイヤフラム式のタンクはダイヤフラムの補修、交換が出来ない場合がほどんどです。

第二種圧力容器

第二種圧力容器とは、内部に気体を保有し、次に掲げる容器の内、第一種圧力容器を除くものを言う。
1,最高使用圧力0.2Mpa以上で、且つ内容積が0.04m³以上の物。
2,最高使用圧力0.2Mpa以上で、胴の内径が200㎜以上、且つその長さが1000㎜以上の物。

第二種圧力容器の法定点検

厚生労働所の定めるボイラー及び圧力容器安全規則における、第八十八条では、毎年、次の事項にて、第二種圧力容器の定期自主検査の実施を義務付けています。

  • 本体損傷の有無
  • ふたの締付けボルトの摩耗の有無
  • 管及び弁の損傷の有無

さらに事業者は、自主点検を行ったときは、その結果を記録し、三年間保存しなければならないと定めています。

ブラダー

日本語では嚢や嚢状の、といった意味合いで使われ、医学界では膀胱を意味しています。ダイやフラムと役割は似ていますが、単に水室と空気室を隔てる膜ではなく、袋状で内部に水を保有し状況に応じてシステムに吐き出すという動きを行います。
密閉形隔膜式タンクにおけるブラダーはタンク内に水を保有する袋として使われていますので、確かに膀胱という名に違和感はありません。

膨張水

あらゆる物質はその温度によって体積が変化します。水に関して言えば、体積が最少になる温度が約4℃で、そこを基準として考えると、4℃から60℃まで温度上昇させた場合、約1.5%体積が増加します。
実際の空調システムを考えてみましょう。暖房用の温水を密閉配管で循環させている状況で、システムの保有する全水量が4000リットルとします。その1.5%ですので60リットルが膨張水と呼ばれる分となります。
密閉配管で60リットルの膨張水が発生し逃げ場がないとすると、、、配管内の圧力が急上昇することはお分かりいただけると思います。
当然、水温を65℃、70℃と設定している場合約1.8%、約2.0%と膨張率も増加します。

補給水

システムの配管内を常に水で満たすために、補給水管が接続されます。多くの場合、補給水管内の圧力のほうが接続されているシステムの配管内圧力よりも高いので減圧弁等で調整されています。

補給水圧力

補給水管からシステムへ供給される補給水の圧力です。減圧弁がある場合には、減圧弁の二次側(システム側)のセット圧力が補給水圧力となります。
密閉式膨張タンクの気体封入圧力は、この補給水圧力の最も高くなった状態が基本となりますが、タンクの取付位置などを考慮する必要があります。